Amazonで商品を販売しようかな・・・と思ってまず悩むのが、小口登録と大口登録の二つの販売プランです。
HPを見ると「売上を最大化したい方」は大口登録、「小規模で販売したい方」は小口登録とありますので、
せどりは小規模だから・・・と小口登録を選んだり、まだ販売したこともないのに月額登録料金を払うのはためらうという方もいらっしゃいます。
確かに大口登録は、月額4900円の費用がかかりますので、無料で販売できる小口登録は魅力的にみえます。
ですが、経費がいくらかかるか云々よりも、それぞれの事情や都合にマッチしたプランなのかどうかを見定めて選ぶ事のほうがとても大切だと思います。
そこで今回は、Amazonの二つの販売プラン大口登録と小口登録について、現状のご自身の状況に合わせて選択いただけるように、それぞれどんな特徴があるのかについてまとめてみました。
ご参考になれば幸いです。
目次
FBAは大口登録も小口登録も共通
Amazonで販売する上で最大の魅力はFBA(フルフィルメントbyAmazon)です。
FBAを利用すると、全国に18箇所あるAmazonの物流倉庫へ商品を預けるだけで、注文処理から出荷・配送・返品・その間の顧客サポートまで、すべてAmazonが行ってくれるアウトソーシングサービスです。
大口商品と小口商品について相談される時にFBAについてもよく聞かれるのですが、FBAは大口登録・小口登録両方とも利用する事ができます。
これからご紹介する特徴と合わせて覚えておいてください。
それぞれの販売プランの違いについて
Amazonの二つの販売プランには以下の表のような違いがあります。
ですがこれだけ見ると、なんか便利なんだな~位で、具体的に何が違うのか分からないことが多い為、大口登録と小口登録では一体なにが違うのかについて解説したいと思います。
ショッピングカートボックスが取得できない
ショッピングカートボックスとは、商品カタログ(商品ページ)右下にある「カートに入れる」という商品をすぐ購入出来るボタンの事を指します。
Amazonで購入されるお客様の多くは、この「カートにいれる」ボタンから購入します。
これは大口登録の販売者のみの機能で小口登録の場合はこの機能が利用出来ません。
「カートに入れる」ボタンで紹介されるという事は、それだけ売れ行きがあがりキャッシュフローが良くなると言えますので、多くの新品の販売者は大口登録を選び、カート取得できる商品を販売します。
小口登録は前述の通り、カートボックスが取得できませんので、FBAを利用してAmazonの倉庫に預けていても、一番安い価格だとしても、「カートに入れる」ボタンを取得できません。その点で大口登録の出品者よりも不利な条件となりますが、一つだけ例外があります。
それが中古商品です。
中古商品の販売にはショッピングカートボックスは関係ない
ショッピングカートボックスの機能は、新品商品のみに適用される機能です。
その為、大口出品であろうと小口出品であろうと中古商品を販売する時には大きな違いはありません。
配送条件がAmazonに決められている
FBA発送の場合、大口登録も小口登録も送料はAmazon規定の送料が適用されるのですが、自己発送をする場合でも小口登録利用者はAmazon指定の配送料に統一されています。
その為、自宅から発送する場合、文庫本やメモリーカードなどの小さくて軽い商品であれば配送料金も安く赤字にはならないのですが、おもちゃなど箱の大きな商品については送料だけで赤字になる場合があります。
また配送料だけでなく、発送までの期間もAmazonと同様(注文確定後2営業日以内)にする必要ががあります。
反面大口登録利用者は、自己発送の場合には一部の商品を除いて独自の送料と発送期間を設定できます。
せどりの場合、自分のペースで販売する方が多いでしょうから、注文後2営業日以内で発送しなければならないというのは、時期によっては少々酷とも言えます。
以下に小口商品の送料を転載いたしますので、参考にしてみてください。
参照:Amazonヘルプ&カスタマーサービスより(2019年2月時点)
通常の販売手数料に加え、手数料が上乗せされる
Amazonは商品が売れた際に出品手数料とカテゴリー成約料という2つの販売手数料がかかりますが、小口登録はさらに追加で1点販売あたり100円の基本成約料がかかります。
その為、月に48個以内で販売するのであれば良いのですが、それ以上の商品数を販売する場合には大口登録にするほうがよいと言えます。
新しい商品ページを作成できない
Amazonでは日々新しい商品が増えており、その何割かは出品者が商品カタログを作成し販売していますが、小口登録の場合にはこの新規カタログ作成機能を利用する事ができません。
「せどり」はすでにAmazonで売れている商品の中から利益が出る商品を仕入れて売る事が多い為、初心者の場合そこまで大きな影響はありませんが、
Amazonでは販売されていないけど他のショップでは売れている商品を見つけた場合などにはチャンスを失う可能性があるという事は覚えておくと良いでしょう。
商品の一括登録が出来ない
せどりは、店頭やネットショップにある安い在庫品を高く販売して利益を得るビジネスなので、一過性の商品が多くあり、取扱商品は多品種になりがちです。
そんな状況を知ってか知らずか、Amazonには商品を一括で登録できる便利な機能があるのですが、小口登録ではその機能を利用する事ができません。
つまり、30種類の商品を仕入れた場合には30回商品登録をしなければなりません。
1商品の登録をするのに大体2分程の時間がかかりますので、仮に30商品だった場合にはそれだけで1時間程の時間がかかります。
もしあなたが、多くの商品を取り扱うせどりをする場合、小口登録では結構手間が増えるという事を理解しておきましょう。
サードパーティー製のツールを使いにくい
Amazonでは出品者に対して様々なデータを提供しており、その一つとしてMWS(Amazonマーケットプレイス Webサービス)という機能があります。
MWSは「せどり」をはじめとした物販事業者向けのツールでよく利用されている機能なのですが、このMWSは利用者それぞれが用意しなければならない場合が多々あります。
もしあなたが「せどり」をするときに、何かしらのツールを利用し、その利用条件にMWSが必要と記載がある場合には大口登録をする必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか、
まとめると、小口登録にはFBAは使えるものの以下のデメリットがあります。
- ショッピングカートボックスは取れない
- 自己発送の場合には送料負担が大きくなりやすい
- 1商品あたり100円の手数料が追加でかかる
- 新しいカタログを作る事ができない
- 商品登録の時の手間が多い
- 他社ツールを使いにくい
ここまでお読みいただくと、結局どっちを選べばいいのか?って思いますよね。
毎月49個以上商品が売れる場合には大口登録を選ぶのは当然ですが、それ以外にも判断材料はあります。
例えばおもちゃや家電など、自己発送で送料がかかる商品を扱う場合には、送料が固定される小口登録よりも送料を自由に設定できる大口登録のほうが結果有利ですし
書籍などの小さな、それこそ通常郵便で送れる商品をメインで扱うのであれば、月に48個以下の場合には小口登録が有利です。
最初は不慣れなことも沢山あると思いますので、一つ一つ慣れていきながら、販売力がついてきたところで販売プランを見直せばよい訳です。
もし最初に小口登録から販売を始めたとしても、小口登録から大口登録にはいつでも変更が可能ですから。(参照:Amazonセラーセントラルヘルプ)
このように、ご自身の現状(商材や資金、慣れなど)と比べながら、最適な方法を選んで、一歩一歩進めていきましょう。
悩みを誰にも相談できない方は、タムラに相談してみませんか? 実際に僕が経験してきたことを踏まえて、できる限りのアドバイスをさせていただきたいと思っています。 |